赤木文庫 とうだいき 上 11/17



つたちあかり大をんあけて申けるはたゝいまちんとうへすゝみい
てたるつわものをいかなるものとかおもふらんさいしやうこく
のみかとよりたいちのためにきたつてありかい/\しくはな
けれとも四千万きの大しやうなりれんしといふはわか事な
りかけよてなみをみせんとて大せいにわつていりこゝをさ
いことたゝかいけるされとも又さいしやうこくのつわものとも
なが/\のたひといひ又はふせいの事なれはこゝろはたけくいさ
めともなんかいこくは百万きあらてをいれかへせめけれはさいし
やうこくのつわものともみなこと/\くうたれけりれんし
ちからをよはすしかたはらにひきしりそきはらをきらんと
したりしをかたきのつわものはしりよりいたはしやなれんし
にたかてこてのなわをかけきみのをまへにめしいたすむねん
たくひはなかりけりみかとゑいらんまし/\てれんしとい〔ふ〕□は』
(上六ウ)

をのれか事かなんちもかうなるゆへによりこれまてうつて〔に〕□む
けられしかそのかいもなくたやすくもいけとりにせられたり
れんしいかにとありけれはれんしちやくちやうかしこまつて申
あくるかんによしのなをとりては候へともうんのきわめちからをよ
はすやさきはむねをとをすともちをもつておとはあうともかた
きにうしろをみせしとこつすいはくたくともたひ/\のいくさに
てもをはすしかいのひまをうけすしていけとりにせられたり
こゝろにかゝる事とてはわかくにをいてしときなにさまきみの
くひとつてほこののさきにさしあけてまいらんと申たるそのほん
いをはとけすしたかやうになるこそくちをしけれたましゐは
〔いき〕□□りやうとなりつゐには御くひたまはらんものをと大のまなこ
を見ひらきてみかとをにらみたてまつれはていしやううんか
く一とうにあらをそろしやとしたをまきめを見あはせて』
(上七オ)


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