赤木文庫 とうだいき 上 14/17
はゝうえさまみな〔人〕□はちゝはゝの御さありてたかひにはこくみた
まひしを〔見るに〕□□□つけてもかなしけれなとわれ/\ははゝはか
りまし/\てちゝといふ〔人〕じはなかるらんやけのゝきゝすのかい
のうしもこをおもふとみへてありなとかはちゝのみへたまはぬはや
/\ち〔ゝ〕□を〔ママ〕かしへてたべはゝうへさまとてなき給ふみたひ此〔よし〕□□
きこしめしとふにつらさのますふせひ御なみたにそむせひ
つゝつら/\へんしはしたまはすやゝあつておほせけるは人のもつ
へきものにてはわかこにすきたるたからなしたへてひさしきれんし
をはこととふ人のなりしにとしのゆくにしたかひてちゝをたつぬ
るあはれさよ御身のちゝと申せしは天かになをゑしつわものとて
御てきたいちのそのために四千万きの大しやうにてなんかいこく
へくたされけるうちいてさせたまひしときみつからにむかひつゝ
〔ママ〕ないしによしはしらねともこれをかたみにとらせよとちゝこの』
(上九ウ)
のこしをきたまへりちゝうへこひしくをほしめさは此むりやうは
あみたほとけをおかみつゝなむあみたふつととなへてちゝはゝ一
ふつしやうとのゑんといのる物ならはあんにようせかひしやうと
にてなとかはちゝをゑさらんとなく/\かたりたまひけりれんほ
此よしうけたまはりさて此御ほとけはちゝうへののこさせ給ふかたみ
とて三といたゝきなくよりほかの事はなしをつるなみたのひ
まよりもわれにいとまをたひたまへなんかいこくへくたりつゝちゝ
のゆくゑをたつねんと又さめ/\となき給ふみたひ此よしき
こしめしたいないにてちゝにはなれみなしことなりけるをあひ
しかなしとそたてつゝはゝをなにともをもはすしそのかひ
もなく御身はさていまたみもせぬちゝのゆくゑたつねんといふは
かなさよわらはをすてゝゆくならはのこりてあとにみつからは
ひとかたならぬおもひゆへれんしにはなれてあさゆふはたもと』
(上十オ)
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