赤木文庫 とうだいき 下 08/16



ほを御まへにめされけるみかとなのめにをほしめしさあら〔ば〕□
ほとけをまいらせよいかに/\とありけれはうけたまはるとて
やかてほとけをまいらせあくるみかととりあけ見たまへはし
まわうこんの御かたちいつくしくをはしますみけんひやくか
うはにめくり七百くてい六百まんのふ十はうせかひをてら
すなりむけかうふつのひかりにはむしゆのあみたさしてけ
んふつをの/\をかまれたりけれはみかとをはしめたてまつ
りくきやう大しんてんしやう人ていしやううんかくもろともに御
しひのひかりにてらされみなこんしきのことくなりみかとあ
まりのたつとさにたんのうへにかうさをしき御ほとけ
をらいしておほせけるは此御ほとけの事かとよまろにつ
けてのたまはく一しやうはついにかきりありゆめまほろし
のことくなりこしやうはなかきすみかなる物はやくほたひをね』
(下六ウ)

かふへしとまさしくゆめにみへ給ふは此御ほとけの事なるへ
しあらありかたやあたひをかきらすこふへきとせんした
ひ/\くたりけるいたはしやなれんほはほとけの御しろ申さんと
するところにをもてのかわをはかれつゝかみはてんをさしてをへ
のほりひたいにとうたいをうちてひをとほしたるはさなか〔ら〕□
おにのことくなりいとけなき身のかなしさはしきりににけて
そのいたりけりいたはしやなれんしはかの御ほとけをつく/\とみ
たてまつりてこゝろにおもひけるやうはあらふしきやあのほ
とけはわかあかまへしほとけなるかいかにとしてか此くにまてう
りこふほとけとなり給ふとをもへはくちをしく物はいはれすた
たにらみたるはかりなりれんほ此よしみるよりもほとけの御
しろ申さんとするところに御まへなるきしんかにらみ候いか
なるものそととはれけれはみかとゑいらんまし/\てけに/\』
(下七オ)


【表示上の注記】
ブラウザIE5.5以上で縦書きで翻刻文を表示します。
その他は、横表示です。