赤木文庫 一心二かびやく道 03/21



子安地蔵之御傳記 重
(扉)

第一 一心二かびやく道
さてもそのゝちそれれんほしうあひの思ひはかいどうりんゑの道ひ
くと也がまんほういつの心は三づめいあんの中だちと成たとへは水火
二がびやくたうのことしぜんしん一度きざす時は水火のあくたう則しやう
どいんだうのはしと成是皆一しやうがいのうちに有扨しやうかいの内にを
いてことさら女しやうのみに子をうむわざなんしにまされる大し也むまるゝ
時のくるしみはかりがたしはらは大山をのむがことくむねはりけんにさかるゝが
ごとし一たびたかいぬれは百年の命を時のまにすつることなげきても
あまりあり然るを忝もぢさうほさつはあはれみこやすへいさんの
大くはんのをこし給ひかりに人間とあらはれ日本たんばの國をいの坂に
こやすのぢさうとおがまれさせ給ひまつせの女人へいさんのみちをまも
り給ふ 上おろしゆらいをくはしく尋るに中比の事かとよたんばの國おいの坂に
さいきのくんしあきたかとて其名をゑたる長しや有しかるに此長じや
代々ふつきの家として四方にくらを立すまんのたからにあきみちて
ゑいくわに おくりさかへおはします所の御かたはならびたんごの國みやづのなに
がしむすめ也此御中にひめ君一人おはします都きよ水の申子に』
(一オ)


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