既婚女性の就業と世帯収入格差の趨勢 : 専業主婦の経済的役割の変化とホワイトカラーの分化

村上, あかね

doi:https://doi.org/10.18910/10209

既婚女性の就業と世帯収入格差の趨勢 : 専業主婦の経済的役割の変化とホワイトカラーの分化

村上, あかね

年報人間科学, 2002, 23-2, 139-155

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タイトル	既婚女性の就業と世帯収入格差の趨勢 : 専業主婦の経済的役割の変化とホワイトカラーの分化
	Trends in Labor Force Participation of Married Women and Income Disparity between Households
	キコンジョセイノシュウギョウトセタイシュウニュウカクサノスウセイセンギョウシュフノケイザイテキヤクワリノヘンカトホワイトカラーノブンカ
著者	NRID 1000020470106 1000020470106 著者名村上, あかね ; ムラカミ, アカネ ; Murakami, Akane
キーワード等	収入格差
	既婚女性の就業
	夫婦類型
	ホワイトカラーの分化
	オッズ比
	income disparity
	married women's labor force participation
	family types
	differential within white-collar
	odds ratio
抄録	バブル経済崩壊後不況が続き、経済格差が増大している。本稿は、既婚女性の就業が世帯の経済的地位におよぼす影響を解明するため夫婦類型を作成し、既婚女性の就業と世帯収入格差との趨勢を検討した。分析には一九八五・九五年「社会階層と社会移動全国調査」データを用いた。主な知見は三点である。(一)ホワイトカラーの夫を持つ妻を中心に家庭外就労が進み、夫婦の収入および職業的地位の関連が強まっている。(二)妻の就業の有無による、職業内での世帯収入格差は三〇代において大きいが、四十代においても増大しつつある。(三)この十年間、夫が専門・管理職である世帯が高い経済的地位を保つ一方、中高年層における事務・販売職世帯、の相対的な地位の低下が顕著である。これらの結果は、日本でもアメリカ同様、妻・夫役割が相補的なものから代替的なものへと変化しつつあることを示唆する。したがって、既婚女性の就業が増加すれば、世帯間の収入格差が増大しうる。また、事務・販売層の地位の低下は、ホワイトカラー内部の分化と同時に、十年前の事務・販売層と比べての低下をも意味する。したがって、階層再生産や不公平感など人々の心理に影響するだろう。既婚女性の経済的役割の変化とホワイトカラーの分化は、情報化の進展による産業構造の変化、不況や離婚など社会におけるリスクの増大など日本社会の大きな構造変動とともに進行しているといえよう。
出版者	大阪大学大学院人間科学研究科社会学・人間学・人類学研究室
	オオサカダイガクダイガクインニンゲンカガクケンキュウカシャカイガクニンゲンガクジンルイガクケンキュウシツ
	Sociology, Anthropology and Philosophy, Graduate School of Human Sciences, Osaka University
収録物名	年報人間科学
収録物名	Annals of human sciences
巻(号)	23-2
ページ	139-155
刊行年月	2002
言語	日本語
言語	英語
ハンドルURL	https://hdl.handle.net/11094/10209
DOI	https://doi.org/10.18910/10209
PISSN	02865149
NCID	AN0020011X
アクセス権	open access
出版タイプ	Version of Record
カテゴリ	紀要論文 Departmental Bulletin Paper
カテゴリ	年報人間科学 / 第23号第2分冊

資源タイプ	紀要論文
ローカル資源タイプ	紀要論文
DCMI資源タイプ	text
DCTERMS.bibliographicCitation	年報人間科学. 2002, 23-2, p. 139-155
DC.title	既婚女性の就業と世帯収入格差の趨勢 : 専業主婦の経済的役割の変化とホワイトカラーの分化
	Trends in Labor Force Participation of Married Women and Income Disparity between Households
	キコンジョセイノシュウギョウトセタイシュウニュウカクサノスウセイセンギョウシュフノケイザイテキヤクワリノヘンカトホワイトカラーノブンカ
DC.creator	村上, あかね
	ムラカミ, アカネ
	Murakami, Akane
DC.publisher	大阪大学大学院人間科学研究科社会学・人間学・人類学研究室
	オオサカダイガクダイガクインニンゲンカガクケンキュウカシャカイガクニンゲンガクジンルイガクケンキュウシツ
	Sociology, Anthropology and Philosophy, Graduate School of Human Sciences, Osaka University
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	ホワイトカラーの分化
	オッズ比
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	differential within white-collar
	odds ratio
DCTERMS.abstract	バブル経済崩壊後不況が続き、経済格差が増大している。本稿は、既婚女性の就業が世帯の経済的地位におよぼす影響を解明するため夫婦類型を作成し、既婚女性の就業と世帯収入格差との趨勢を検討した。分析には一九八五・九五年「社会階層と社会移動全国調査」データを用いた。主な知見は三点である。(一)ホワイトカラーの夫を持つ妻を中心に家庭外就労が進み、夫婦の収入および職業的地位の関連が強まっている。(二)妻の就業の有無による、職業内での世帯収入格差は三〇代において大きいが、四十代においても増大しつつある。(三)この十年間、夫が専門・管理職である世帯が高い経済的地位を保つ一方、中高年層における事務・販売職世帯、の相対的な地位の低下が顕著である。これらの結果は、日本でもアメリカ同様、妻・夫役割が相補的なものから代替的なものへと変化しつつあることを示唆する。したがって、既婚女性の就業が増加すれば、世帯間の収入格差が増大しうる。また、事務・販売層の地位の低下は、ホワイトカラー内部の分化と同時に、十年前の事務・販売層と比べての低下をも意味する。したがって、階層再生産や不公平感など人々の心理に影響するだろう。既婚女性の経済的役割の変化とホワイトカラーの分化は、情報化の進展による産業構造の変化、不況や離婚など社会におけるリスクの増大など日本社会の大きな構造変動とともに進行しているといえよう。
DC.identifier	10.18910/10209
DC.format	10209
citation_title	既婚女性の就業と世帯収入格差の趨勢 : 専業主婦の経済的役割の変化とホワイトカラーの分化
citation_author	村上, あかね
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既婚女性の就業と世帯収入格差の趨勢 : 専業主婦の経済的役割の変化とホワイトカラーの分化

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