現代熊本市方言の準体助詞 : 「ツ」と「ト」の違いについて

坂井, 美日; サカイ, ミカ; Sakai, Mika

doi:https://doi.org/10.18910/23202

アクセス数:1,116件（2024-04-26 01:43 集計）

固定URL: https://doi.org/10.18910/23202

閲覧可能ファイル

ファイル	フォーマット	利用条件	サイズ	閲覧回数	利用開始日	説明	information
sln10-030	pdf	なし	242 KB	1,328	2012.11.26

論文情報

ファイル出力

タイトル	現代熊本市方言の準体助詞 : 「ツ」と「ト」の違いについて
タイトル	ゲンダイ　クマモトシ　ホウゲン　ノ　ジュンタイ　ジョシ　ツ　ト　ト　ノ　チガイ　二ツイテ
著者	NRID 1000000738916 1000000738916 著者名坂井, 美日 ; サカイ, ミカ ; Sakai, Mika
キーワード等	熊本方言
	準体句
	準体助詞
	形状性と作用性
	名詞性
抄録	熊本市方言は，準体助詞として「ツ」と「ト」という二つの形式を持つ。本論では，この「ツ」と「ト」の違いを，形態音韻面，意味面，統語面から検討し，次のことを述べる。形態音韻面 : ・直前の用言が動詞連体形の場合，「ツ」は用いられない。・直前がタ形・形容詞の場合は「ツ」「ト」両者が現れうる。意味面 : ・「ツ」と「ト」が両方現れうる，すなわち二者が対立しうる環境においては，「ツ」と「ト」では意味解釈に違いが生じる。この際，「ツ」を用いた準体句は形状性（モノ・ヒト），「ト」を用いた準体句は作用性（コトガラ）の解釈となる。・しかし，機能語である「ツ」と「ト」自体に意味があるわけではない。統語面 : ・「ツ」と「ト」では，統語的には「ツ」の方が名詞と似た振舞をする。・一方「ト」は，名詞に置きかえられないコピュラや終助詞（「～ノダ」「～ノカ」）等にも用いることができ，より機能的に振舞う。・「ツ」＝《モノ・ヒト》と「ト」＝《コトガラ》という分布は，名詞性（指示性）の違いで捉えられる。このことで，コピュラや終助詞等における「ツ」と「ト」の違いも説明できる。
出版者	大阪大学大学院文学研究科社会言語学研究室
出版者	オオサカダイガクダイガクインブンガクケンキュウカシャカイゲンゴガクケンキュウシツ
収録物名	阪大社会言語学研究ノート
巻(号)	10
ページ	30-47
刊行年月	2012-03
言語	日本語
ハンドルURL	https://hdl.handle.net/11094/23202
DOI	https://doi.org/10.18910/23202
NCID	AA11555159
アクセス権	open access
出版タイプ	Version of Record
カテゴリ	紀要論文 Departmental Bulletin Paper
カテゴリ	阪大社会言語学研究ノート / 第10号

資源タイプ	紀要論文
ローカル資源タイプ	紀要論文
DCMI資源タイプ	text
DCTERMS.bibliographicCitation	阪大社会言語学研究ノート. 2012, 10, p. 30-47
DC.title	現代熊本市方言の準体助詞 : 「ツ」と「ト」の違いについて
DC.title	ゲンダイ　クマモトシ　ホウゲン　ノ　ジュンタイ　ジョシ　ツ　ト　ト　ノ　チガイ　二ツイテ
DC.creator	坂井, 美日
	サカイ, ミカ
	Sakai, Mika
DC.publisher	大阪大学大学院文学研究科社会言語学研究室
DC.publisher	オオサカダイガクダイガクインブンガクケンキュウカシャカイゲンゴガクケンキュウシツ
DC.language' scheme='DCTERMS.RFC1766	日本語
DC.type' scheme='DCTERMS.DCMIType	text
DCTERMS.issued' scheme='DCTERMS.W3CDTF	2012-03
DC.subject	熊本方言
	準体句
	準体助詞
	形状性と作用性
	名詞性
DCTERMS.abstract	熊本市方言は，準体助詞として「ツ」と「ト」という二つの形式を持つ。本論では，この「ツ」と「ト」の違いを，形態音韻面，意味面，統語面から検討し，次のことを述べる。形態音韻面 : ・直前の用言が動詞連体形の場合，「ツ」は用いられない。・直前がタ形・形容詞の場合は「ツ」「ト」両者が現れうる。意味面 : ・「ツ」と「ト」が両方現れうる，すなわち二者が対立しうる環境においては，「ツ」と「ト」では意味解釈に違いが生じる。この際，「ツ」を用いた準体句は形状性（モノ・ヒト），「ト」を用いた準体句は作用性（コトガラ）の解釈となる。・しかし，機能語である「ツ」と「ト」自体に意味があるわけではない。統語面 : ・「ツ」と「ト」では，統語的には「ツ」の方が名詞と似た振舞をする。・一方「ト」は，名詞に置きかえられないコピュラや終助詞（「～ノダ」「～ノカ」）等にも用いることができ，より機能的に振舞う。・「ツ」＝《モノ・ヒト》と「ト」＝《コトガラ》という分布は，名詞性（指示性）の違いで捉えられる。このことで，コピュラや終助詞等における「ツ」と「ト」の違いも説明できる。
DC.identifier	10.18910/23202
DC.format	application/pdf
citation_title	現代熊本市方言の準体助詞 : 「ツ」と「ト」の違いについて
citation_title	ゲンダイ　クマモトシ　ホウゲン　ノ　ジュンタイ　ジョシ　ツ　ト　ト　ノ　チガイ　二ツイテ
citation_author	坂井, 美日
	サカイ, ミカ
	Sakai, Mika
citation_publisher	大阪大学大学院文学研究科社会言語学研究室
citation_publisher	オオサカダイガクダイガクインブンガクケンキュウカシャカイゲンゴガクケンキュウシツ
citation_language	日本語
citation_date	2012-03
citation_journal_title	阪大社会言語学研究ノート
citation_volume	10
citation_firstpage	30
citation_lastpage	47
citation_public_url	https://hdl.handle.net/11094/23202
citation_doi_detail	10.18910/23202
citation_doi	https://doi.org/10.18910/23202

閲覧可能ファイル

論文情報

論文詳細を表示