紀要論文

紀要論文

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阪大社会言語学研究ノート. 2008, 8, p. 75-88

日本語

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2008-03

鹿児島市方言には、近年使われるようになったと言われる比較的新しいあいづち表現である「ダヨー」と「ダカラヨー」がある。本稿は、その意味と用法を解明することを目的とした。分析の結果、以下のようなことがわかった。「ダヨー」の基本的な機能は、話し手(あいづちを打つ人物)が当該の内容に関する相手の認識や意見に対して承認を与えることであり、両者間の情報量の差から次の三つの場合に分類でき、その場合によって「ダヨー」が表す意味も異なる。ⅰ)話し手に情報的優位性がある場合、「ダヨー」は単純な脅定になる。ⅱ)話し手と相手の情報量が同等である場合、「ダヨー」は、相手に対して共感を前面に押し出すあいづち表現となる。ⅲ)相手に情報的優位性がある場合、「ダヨー」は再発見の意味を表現する。一方「ダカラヨー」は、話し手と相手の情報量が同等で、さらに当該の内容が両者間の共有情報・共有体験であることが使用の条件となっている。「ダヨー」よりも共感性が強く、「今まさに私も同様のことを考えていた」という意味が強い。また、「ダカラヨー」は発話権を相手から話し手側に移譲する働きがある。最後に「ダヨー」と「ダカラヨー」の違いを、相手の発話の形式、発話機の移譲の有無、情報的優位性の有無といった観点からまとめた。

10.18910/23238

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鹿児島市方言の新しいあいづち表現 : 「ダヨー」と「ダカラヨー」の意味分析を中心に

王子田, 笑子

大阪大学大学院文学研究科社会言語学研究室

日本語

2008-03

阪大社会言語学研究ノート

8

75

88

https://hdl.handle.net/11094/23238

10.18910/23238

https://doi.org/10.18910/23238