成人マイノリティ教育における教育実践に関する一考察 : 夜間中学の授業実践を事例として

棚田, 洋平

doi:https://doi.org/10.18910/4721

成人マイノリティ教育における教育実践に関する一考察 : 夜間中学の授業実践を事例として

棚田, 洋平

大阪大学教育学年報, 2007, 12, 53-63

アクセス数:570件（2025-05-25 03:12 集計）

固定URL: https://doi.org/10.18910/4721

閲覧可能ファイル

ファイル	フォーマット	利用条件	サイズ	閲覧回数	利用開始日	説明	information
aes12-053	pdf	なし	782 KB	741	2012.09.22

論文情報

ファイル出力 EndNote Basic出力 Mendeley出力

タイトル	成人マイノリティ教育における教育実践に関する一考察 : 夜間中学の授業実践を事例として
	A Study regarding the Education Practices in Adult Minority Education – An Analysis of a Night Junior High School Class -
	セイジンマイノリティキョウイクニオケルキョウイクジッセンニカンスルイチコウサツヤカンチュウガクノジュギョウジッセンヲジレイトシテ
著者	NRID 1000000639966 1000000639966 著者名棚田, 洋平 ; タナダ, ヨウヘイ ; Tanada, Yohei
抄録	本稿では、従来ほとんど注目されてこなかった、成人マイノリティ教育における教育実践を考察の対象とする。その際に、実際の成人マイノリティ教育の現場におけるフィールドワーク調査を行い、主に具体的な授業実践を分析の対象とした。分析によって明らかになったことは、夜間中学における授業実践が、生徒の「きく」、「よむ」、「いう」、「かく」という能力獲得を目指して、教師たちによって取り組まれているということである。これらの能力は、いくつかの成人学習論にみられるような機能的識字観に基づく狭義の「読み書き能力」ではなく、フレイレがいう「意識化」の過程に位置づけられるものである。実際、夜間中学においては、「意識化」の具体的発露として、自己表現が捉えられている。以上のことから、成人マイノリティ教育研究においては、教育実践レベルの方法や技術の問題と言えども、その背景となる教育理念と切り離して考えることはできないということが示唆された。成人マイノリティ教育研究においては、教育理念と教育実践の関係性を踏まえることが必要不可欠であろう。
出版者	大阪大学大学院人間科学研究科教育学系
	オオサカダイガクダイガクインニンゲンカガクケンキュウカキョウイクガクケイ
	Department of Education, Graduate School of Human Sciences, Osaka University
収録物名	大阪大学教育学年報
収録物名	Annals of educational studies, Osaka University
巻(号)	12
ページ	53-63
刊行年月	2007-03
言語	日本語
ハンドルURL	https://hdl.handle.net/11094/4721
DOI	https://doi.org/10.18910/4721
PISSN	13419595
NCID	AN1055404X
アクセス権	open access
出版タイプ	Version of Record
カテゴリ	紀要論文 Departmental Bulletin Paper
カテゴリ	大阪大学教育学年報 / Vol.12

論文詳細を表示

資源タイプ	紀要論文
ローカル資源タイプ	紀要論文
DCMI資源タイプ	text
DCTERMS.bibliographicCitation	大阪大学教育学年報. 2007, 12, p. 53-63
DC.title	成人マイノリティ教育における教育実践に関する一考察 : 夜間中学の授業実践を事例として
	A Study regarding the Education Practices in Adult Minority Education – An Analysis of a Night Junior High School Class -
	セイジンマイノリティキョウイクニオケルキョウイクジッセンニカンスルイチコウサツヤカンチュウガクノジュギョウジッセンヲジレイトシテ
DC.creator	棚田, 洋平
	タナダ, ヨウヘイ
	Tanada, Yohei
DC.publisher	大阪大学大学院人間科学研究科教育学系
	オオサカダイガクダイガクインニンゲンカガクケンキュウカキョウイクガクケイ
	Department of Education, Graduate School of Human Sciences, Osaka University
DC.language' scheme='DCTERMS.RFC1766	日本語
DC.type' scheme='DCTERMS.DCMIType	text
DCTERMS.issued' scheme='DCTERMS.W3CDTF	2007-03
DCTERMS.abstract	本稿では、従来ほとんど注目されてこなかった、成人マイノリティ教育における教育実践を考察の対象とする。その際に、実際の成人マイノリティ教育の現場におけるフィールドワーク調査を行い、主に具体的な授業実践を分析の対象とした。分析によって明らかになったことは、夜間中学における授業実践が、生徒の「きく」、「よむ」、「いう」、「かく」という能力獲得を目指して、教師たちによって取り組まれているということである。これらの能力は、いくつかの成人学習論にみられるような機能的識字観に基づく狭義の「読み書き能力」ではなく、フレイレがいう「意識化」の過程に位置づけられるものである。実際、夜間中学においては、「意識化」の具体的発露として、自己表現が捉えられている。以上のことから、成人マイノリティ教育研究においては、教育実践レベルの方法や技術の問題と言えども、その背景となる教育理念と切り離して考えることはできないということが示唆された。成人マイノリティ教育研究においては、教育理念と教育実践の関係性を踏まえることが必要不可欠であろう。
DC.identifier	10.18910/4721
DC.format	4721
citation_title	成人マイノリティ教育における教育実践に関する一考察 : 夜間中学の授業実践を事例として
citation_author	棚田, 洋平
citation_publisher	大阪大学大学院人間科学研究科教育学系
citation_language	日本語
citation_date	2007-03
citation_journal_title	大阪大学教育学年報
citation_volume	12
citation_firstpage	53
citation_lastpage	63
citation_public_url	https://hdl.handle.net/11094/4721
citation_doi_detail	10.18910/4721
citation_doi	https://doi.org/10.18910/4721