紀要論文

紀要論文

text

大阪大学日本語日本文化教育センター授業研究. 2014, 13, p. 57-63

日本語

text

2014-12-26

筆者の日→英翻訳の授業で、留学生、特にヨーロッパ人に、「おはよう」とgood morningの違いを説明すると少なからぬショックを受けるようだ。いままで、日本語学習の過程で「おはよう」イコールgood morningと教え込まれてきたためでもあるし、彼らは、言語的、文化的に非常に近い関係にある印欧語間の翻訳に慣れていることもある。しかし、日本に来て、朝の遅い時間に起きてきた人に対して、「遅ようございます」という挨拶を聞いたり、夜なのに「おはようございます」と言っている人に出会ったりすると、イコールどころか、全くニュアンスの違う挨拶ではないか、と気づき始めるようだ。筆者の日→英翻訳の授業では、この日英挨拶表現の違いの説明を使い、日本語・英語のような言語的、文化的に遠く隔たった言語間の翻訳は、あくまで近似値でしかない（100%ではありえない、たとえそれを目標にしても）ことを理解させるのに役立てている。筆者の日→英翻訳授業における試みを紹介したい。

10.18910/56942

56942

「おはよう」はgood morningとどう違うのか : 日英挨拶表現の比較から翻訳を考える

小倉, 慶郎

大阪大学日本語日本文化教育センター

日本語

2014-12-26

大阪大学日本語日本文化教育センター授業研究

13

57

63

https://hdl.handle.net/11094/56942

10.18910/56942

https://doi.org/10.18910/56942