複雑性の思考と新しい教育パラダイム

亀田, 満

大阪大学教育学年報, 2005, 10, 185-196

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タイトル
複雑性の思考と新しい教育パラダイム
Thought of Complexity and a New Paradigm of Education
フクザツセイ ノ シコウ ト アタラシイ キョウイク パラダイム
著者
著者名
亀田, 満 ; カメダ, ミツル ; Kameda, Mitsuru
内容
論文
抄録
教育改革について様々な提言がなされているが、人間とは何か、知とは何かといった本質的な問題が抜け落ちているのではないか、という問題意識のもとで、教育、心理学におけるパラダイム・シフトを展望する。新たな世紀を迎え、教育改革は戦後50年の総括の一貫としてとらえられるが、広く「近代」という概念を見なおす契機ともなるものである。本論文では、改めて「ポストモダン」の概念について見なおし、現代における知、及び主体のあり方を検討するとともに、教育学と心理学におけるポストモダンの意義とそれに基づく新しい教育パラダイムを紹介する。特に、モランの複雑性の思考は、単純化の思考に抗して、現代の細分化された知に新たな統合性、倫理を回復しようとするもので、自然科学と人文科学の融合を図り、個人を自然・生命・社会の諸システムの相互作用としてとらえ、多様な人種・文化・言語・信念・思想の間に地球的意識の形成を図ろうとするものである。ここでは、モランの伝記的紹介と円環的函果関係、対話性、ホログラムの原理など主要な概念の紹介を行い、高等教育に対する提言、将来の教育に必要な7つの知についての提言を参照しながら、新しい教育学、心理学の方向性を見出そうとするものである。
出版者
大阪大学大学院人間科学研究科教育学系
オオサカ ダイガク ダイガクイン ニンゲン カガク ケンキュウカ キョウイクガクケイ
Department of Education, Graduate School of Human Sciences, Osaka University
収録物名
大阪大学教育学年報
Annals of educational studies, Osaka University
巻(号)
10
ページ
185-196
刊行年月
2005-03
言語
日本語
ハンドルURL
https://hdl.handle.net/11094/7122
DOI
https://doi.org/10.18910/7122
PISSN
13419595
NCID
AN1055404X
アクセス権
open access
出版タイプ
Version of Record
カテゴリ
紀要論文 Departmental Bulletin Paper
大阪大学教育学年報 / Vol.10