人間形成における権威への試論

中戸, 義雄

大阪大学教育学年報, 1998, 3, 1-9

アクセス数:259件（2025-03-11 06:59 集計）

固定URL: https://doi.org/10.18910/7363

閲覧可能ファイル 

ファイル フォーマット 利用条件 サイズ 閲覧回数 利用開始日 説明 information
aes03-001 pdf なし 562 KB 293 2012.09.22  

論文情報

ファイル出力 EndNote Basic出力 Mendeley出力

タイトル
人間形成における権威への試論
An essay for Meaning of Authority in Human Development
ニンゲンケイセイ ニオケル ケンイ ヘノ シロン
著者
著者名
中戸, 義雄 ; ナカト, ヨシオ ; Nakato, Yoshio
抄録
戦後の民主主義的教育の流れの中で、権威の問題を論じることは時代錯誤としてとらえられることさえあった。戦前における、国家のための教育に対する反省が大きな要因であったといえるだろう。しかし親と子、教師と生徒との間などでなされる教育活動において、「権威的なもの」が全く介在せず、それがなされることを想像することは容易ではない。教育的関係を相互が対等で対称的なものとしてのみとらえることは、現実を無視したものといえる。そこで本稿では、権威を考察する一つの手がかりとして、カール・ヤスパースの権威論を取り上げる。彼によれば権威は決して固定的なものではなく、自由・信頼などとの緊張関係の中にある、動的で歴史的なものなのである。それは、教育学の中でこれまで繰り返し問われてきた自由・信頼といった概念を、より現実的な形でとらえることにもつながっていくであろう。その意味からも、より広く人間形成という視点のもとで権威をとらえていく。激動の時代を生きたヤスパースの権威論に学びながら、権威の現代的な意味を問い直していきたい。
出版者
大阪大学人間科学部教育学研究室
オオサカ ダイガク ニンゲン カガクブ キョウイクガク ケンキュウシツ
Department of Education, Faculty of Human Sciences, Osaka University
収録物名
大阪大学教育学年報
Annals of educational studies, Osaka University
巻(号)
3
ページ
1-9
刊行年月
1998-03
言語
日本語
ハンドルURL
https://hdl.handle.net/11094/7363
DOI
https://doi.org/10.18910/7363
PISSN
13419595
NCID
AN1055404X
アクセス権
open access
出版タイプ
Version of Record
カテゴリ
紀要論文 Departmental Bulletin Paper
大阪大学教育学年報 / Vol.3