教会ラテン語のイタリア式発音の実態と発音解説書における問題点

郡, 史郎

doi:https://doi.org/10.18910/85087

教会ラテン語のイタリア式発音の実態と発音解説書における問題点

郡, 史郎

言語文化共同研究プロジェクト, 2021, 2020, 11-28

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タイトル	教会ラテン語のイタリア式発音の実態と発音解説書における問題点
タイトル	キョウカイ　ラテンゴ　ノ　イタリア　シキ　ハツオン　ノ　ジッタイ　ト　ハツオン　カイセツショ　ニ　オケル　モンダイテン
著者	NRID 1000040144539 1000040144539 著者名郡, 史郎 ; コオリ, シロウ ; Kori, Shiro
内容	音声言語の研究(15)
抄録	教会ラテン語の標準発音であるイタリア式について解説した書籍類の説明は，それだけでは現実の発音を再現できない不十分なものがほとんどで，実際とは異なる内容も書かれている。本稿では標準発音としてのイタリア式の採用の経緯を整理し， 1903年以降の録音録画資料を使っておこなった調査の結果にもとづき実際のイタリア式がどのようなものかを報告する。調査の結果では，ほとんどの解説書が触れない「単語間の音結合」の説明が現実の再現には必要であり， "in excelsis"の下線部はカナ書きすれば［イネ］であって［インエ］ではない。"excelsis"は［エクチェルスィス］が多く，解説書が言う［エクシェルスィス］ではない。mihiは解説書が言う作為的な［ミキ］は一変種として存在するが，特にミサ曲では［ミー］か有声のh音を使う［ミヒ］が多い。従来の解説書の説明はイタリア風ではあってもイタリア式の実態の説明と言えず，グレゴリオ聖歌の校訂に大きな貢献をした20世紀初頭のフランス・ソレム修道院の独特な説明を，実際の発音をよく観察しないまま直接間接に受け売りしたものかと思われる。
出版者	大阪大学大学院言語文化研究科
	Graduate School of Language and Culture, Osaka University
	オオサカダイガク　ダイガクイン　ゲンゴブンカ　ケンキュウカ
収録物名	言語文化共同研究プロジェクト
巻(号)	2020
ページ	11-28
刊行年月	2021-05-31
言語	日本語
ハンドルURL	https://hdl.handle.net/11094/85087
DOI	https://doi.org/10.18910/85087
関連情報 (isIdenticalTo)	NCID BA62202744
アクセス権	open access
出版タイプ	Version of Record
カテゴリ	紀要論文 Departmental Bulletin Paper
カテゴリ	言語文化共同研究プロジェクト / 音声言語の研究 (15)

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資源タイプ	紀要論文
ローカル資源タイプ	紀要論文
DCMI資源タイプ	text
DCTERMS.bibliographicCitation	言語文化共同研究プロジェクト. 2021, 2020, p. 11-28
DC.title	教会ラテン語のイタリア式発音の実態と発音解説書における問題点
DC.title	キョウカイ　ラテンゴ　ノ　イタリア　シキ　ハツオン　ノ　ジッタイ　ト　ハツオン　カイセツショ　ニ　オケル　モンダイテン
DC.creator	郡, 史郎
	コオリ, シロウ
	Kori, Shiro
DC.publisher	大阪大学大学院言語文化研究科
	Graduate School of Language and Culture, Osaka University
	オオサカダイガク　ダイガクイン　ゲンゴブンカ　ケンキュウカ
DC.language' scheme='DCTERMS.RFC1766	日本語
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DCTERMS.issued' scheme='DCTERMS.W3CDTF	2021-05-31
DC.description	音声言語の研究(15)
DCTERMS.abstract	教会ラテン語の標準発音であるイタリア式について解説した書籍類の説明は，それだけでは現実の発音を再現できない不十分なものがほとんどで，実際とは異なる内容も書かれている。本稿では標準発音としてのイタリア式の採用の経緯を整理し， 1903年以降の録音録画資料を使っておこなった調査の結果にもとづき実際のイタリア式がどのようなものかを報告する。調査の結果では，ほとんどの解説書が触れない「単語間の音結合」の説明が現実の再現には必要であり， "in excelsis"の下線部はカナ書きすれば［イネ］であって［インエ］ではない。"excelsis"は［エクチェルスィス］が多く，解説書が言う［エクシェルスィス］ではない。mihiは解説書が言う作為的な［ミキ］は一変種として存在するが，特にミサ曲では［ミー］か有声のh音を使う［ミヒ］が多い。従来の解説書の説明はイタリア風ではあってもイタリア式の実態の説明と言えず，グレゴリオ聖歌の校訂に大きな貢献をした20世紀初頭のフランス・ソレム修道院の独特な説明を，実際の発音をよく観察しないまま直接間接に受け売りしたものかと思われる。
DC.identifier	10.18910/85087
DC.format	85087
citation_title	教会ラテン語のイタリア式発音の実態と発音解説書における問題点
citation_author	郡, 史郎
citation_publisher	大阪大学大学院言語文化研究科
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citation_date	2021-05-31
citation_journal_title	言語文化共同研究プロジェクト
citation_volume	2020
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citation_lastpage	28
citation_public_url	https://hdl.handle.net/11094/85087
citation_doi_detail	10.18910/85087
citation_doi	https://doi.org/10.18910/85087