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邯鄲(かんたん)

「邯鄲」は、この世の無常を卓抜な展開で描いた名作。蜀の国の青年盧生(シテ)が仏道を求めて楚の羊飛山に向かう途中、ひと休みした邯鄲の里の宿で、自身が楚王になって50年の栄耀をつくす夢を見る。しかし、それは粟飯が炊けるわずかなあいだのことで、盧生は宿の主から粟飯が炊けたと知らされて夢からさめる。15世紀半ばまでには制作されていた能で、金春禅竹か観世十郎元雅の作らしい。