韓国マンガにおける日本の位置付け : 日本マンガの受容史

山中, 千恵

doi:https://doi.org/10.18910/10578

韓国マンガにおける日本の位置付け : 日本マンガの受容史

山中, 千恵

年報人間科学, 2001, 22, 125-141

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ファイル	フォーマット	利用条件	サイズ	閲覧回数	利用開始日	説明	information
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タイトル	韓国マンガにおける日本の位置付け : 日本マンガの受容史
	The Position of "Japan" in Korean Comics : the History of Japanese Comics Reception
	カンコクマンガニオケルニホンノイチヅケニホンマンガノジュヨウシ
著者	NRID 1000090397779 1000090397779 著者名山中, 千恵 ; ヤマナカ, チエ ; Yamanaka, Chie
キーワード等	Japanese comics reception
	Teizoku(Vulgaeity)
	manga
	Korea
	The image of Japan
抄録	本稿の目的は、日本マンガの流入によって、韓国のマンガに対する言説の中で「日本」がどのように位置付けられていったのかに注目しながら、韓国マンガの歴史の全体像を確認することにある。韓国の近代マンガは、日本の植民地時代に持ち込まれたマンガが始まりだとされている。韓国では、五十年代頃に低俗な日本マンガが流入したため、マンガは低俗なものとみなされるようになったとする見方がある。こうした考え方には、日本文化を低俗なものととらえるような、韓国に置ける日本イメージが影響している。しかし、日本マンガの受容史をたどると、マンガの低俗性と日本を結びつける思考方式は、八十七年の民主化以降に完成されたということがわかる。民主化以前は、海外渡航は自由化されておらず、マンガの読者が得られる日本の情報は、限られたものであった。また、公式的な日本マンガの輸入は禁止されていた。そのため、当時、日本マンガは、韓国人作家の作品として読まれた。マンガは、かならずしも「日本」という要素とダイレクトに結びついてはいなかったのである。むしろ「マンガ房」や貸本のイメージが大きな意味を持っていたと思われる。韓国のマンガと、日本イメージが結びつく過程を確認しようとする、本稿の試みは、韓国の大衆文化観と、日本イメージの関係を知る上での手掛かりとなるだろう。
抄録	The aim of this paper is to confirm the whole history of Korean comics, taking notice of "Japan" 's positional change in it by flowing Japanese comics into Korea. In recent Korea, it is said that comics have thought to be vulgar readings because of vulgar Japanese comics having flown in Korea from the 50's. This thought is influenced by the image of Japan in Korea, which regards Japanese culture to be vulgar. Tracing the history of Japanese comics reception in Korea, however, it is obvious that the way of thinking to connect the vulgarity of the comics and Japan has completed after Korea's democratization in 1987. Before its democratization Japanese comics were read as the works by Korean cartoonists, that is, comics were not directly connected with the element, "Japan". It seems that it rather meant comics libraries :manfa pan- or rental books. In this paper, the clue to comprehend the relationship between Korean popular culture and the image of Japan will be presented, by confirming the process of connecting Korean comics and the image of Japan.
出版者	大阪大学人間科学部社会学・人間学・人類学研究室
出版者	オオサカダイガクニンゲンカガクブシャカイガクニンゲンガクジンルイガクケンキュウシツ
収録物名	年報人間科学
収録物名	Annals of human sciences
巻(号)	22
ページ	125-141
刊行年月	2001
言語	日本語
言語	英語
ハンドルURL	https://hdl.handle.net/11094/10578
DOI	https://doi.org/10.18910/10578
PISSN	02865149
NCID	AN0020011X
アクセス権	open access
出版タイプ	Version of Record
カテゴリ	紀要論文 Departmental Bulletin Paper
カテゴリ	年報人間科学 / 第22号

資源タイプ	紀要論文
ローカル資源タイプ	紀要論文
DCMI資源タイプ	text
DCTERMS.bibliographicCitation	年報人間科学. 2001, 22, p. 125-141
DC.title	韓国マンガにおける日本の位置付け : 日本マンガの受容史
	The Position of "Japan" in Korean Comics : the History of Japanese Comics Reception
	カンコクマンガニオケルニホンノイチヅケニホンマンガノジュヨウシ
DC.creator	山中, 千恵
	ヤマナカ, チエ
	Yamanaka, Chie
DC.publisher	大阪大学人間科学部社会学・人間学・人類学研究室
DC.publisher	オオサカダイガクニンゲンカガクブシャカイガクニンゲンガクジンルイガクケンキュウシツ
DC.language' scheme='DCTERMS.RFC1766	日本語
DC.language' scheme='DCTERMS.RFC1766	英語
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DCTERMS.issued' scheme='DCTERMS.W3CDTF	2001
DC.subject	Japanese comics reception
	Teizoku(Vulgaeity)
	manga
	Korea
	The image of Japan
DCTERMS.abstract	本稿の目的は、日本マンガの流入によって、韓国のマンガに対する言説の中で「日本」がどのように位置付けられていったのかに注目しながら、韓国マンガの歴史の全体像を確認することにある。韓国の近代マンガは、日本の植民地時代に持ち込まれたマンガが始まりだとされている。韓国では、五十年代頃に低俗な日本マンガが流入したため、マンガは低俗なものとみなされるようになったとする見方がある。こうした考え方には、日本文化を低俗なものととらえるような、韓国に置ける日本イメージが影響している。しかし、日本マンガの受容史をたどると、マンガの低俗性と日本を結びつける思考方式は、八十七年の民主化以降に完成されたということがわかる。民主化以前は、海外渡航は自由化されておらず、マンガの読者が得られる日本の情報は、限られたものであった。また、公式的な日本マンガの輸入は禁止されていた。そのため、当時、日本マンガは、韓国人作家の作品として読まれた。マンガは、かならずしも「日本」という要素とダイレクトに結びついてはいなかったのである。むしろ「マンガ房」や貸本のイメージが大きな意味を持っていたと思われる。韓国のマンガと、日本イメージが結びつく過程を確認しようとする、本稿の試みは、韓国の大衆文化観と、日本イメージの関係を知る上での手掛かりとなるだろう。
DCTERMS.abstract	The aim of this paper is to confirm the whole history of Korean comics, taking notice of "Japan" 's positional change in it by flowing Japanese comics into Korea. In recent Korea, it is said that comics have thought to be vulgar readings because of vulgar Japanese comics having flown in Korea from the 50's. This thought is influenced by the image of Japan in Korea, which regards Japanese culture to be vulgar. Tracing the history of Japanese comics reception in Korea, however, it is obvious that the way of thinking to connect the vulgarity of the comics and Japan has completed after Korea's democratization in 1987. Before its democratization Japanese comics were read as the works by Korean cartoonists, that is, comics were not directly connected with the element, "Japan". It seems that it rather meant comics libraries :manfa pan- or rental books. In this paper, the clue to comprehend the relationship between Korean popular culture and the image of Japan will be presented, by confirming the process of connecting Korean comics and the image of Japan.
DC.identifier	10.18910/10578
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citation_title	韓国マンガにおける日本の位置付け : 日本マンガの受容史
citation_author	山中, 千恵
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