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2021-03-08
10:06 集計
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https://doi.org/10.18910/5807
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aes10-059
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607
論文情報
タイトル
人権教育の中のアイデンティティ戦略-「語り」の実践コミュニティの再構築に向けて-
別タイトル
Identity Strategy of Burakumin in Human Rights Education : Rebuilding Community through Narrative Practice
タイトル (ヨミ)
ジンケンキョウイク ノナカノ アイデンティティ センリャク カタリ ノ ジッセン コミュニティ ノ サイコウチク ニムケテ
著者
林嵜, 和彦
林嵜, 和彦
著者の別表記
Hayashizaki, Kazuhiko
著者 (ヨミ)
ハヤシザキ, カズヒコ
内容
論文
抄録
本稿では部落出身者のアイデンティティ問題をその教育環境に照らし考察する。大阪府の部落出身者の教育環境は特措法の期限切れに合わせ、同和/解放教育から人権教育へと大きく転換しており、部落出身者が部落問題にっいて知り・学び・語る機会が減少している。その中で部落出身者はどのようなアイデンティティ管理の戦略を採用していくのか。ある部落を事例とし若者5人のインタビューデータの分析からその戦略を検証する。事例分析から得られた知見は以下の通りである。一つ目は、かつては解放子ども会が差異の集団的な気づきに貢献してきたこと。そのために負の烙印化の衝撃が緩衝されていた可能性があるが、今後は解放子ども会の消失のため、差異の認知が被差別の認識に先行する機会の一つが失われる。二つ目は、公の場で部落問題の学習機会が減少しているため、家庭での学習経験が部落出身者のアイデンティティ管理の戦略に与える影響が大きくなっていること。三つ目は、家庭で補償がされない場合ますます多くの部落出身者が部落問題について無知になり、部落問題の社会的隠蔽が促進されること。四つ目は、部落出身者に対する反差別的な役割期待が消えているために、部落出身であることはいつまでも負の属性として留まり続け、それゆえにその属性を「気にしない」こと・忘却することが支配的な言説における最善のアイデンティティ管理の策として普及するということである。烙印を肯定的な意味に読み替えるためにはネットワークが必要だが、本稿は部落出身者にとってのネットワーク資源が減少しているとの警鐘を鳴らすものである。
公開者
大阪大学大学院人間科学研究科教育学系
公開者の別表記
Department of Education Graduate School of Human Sciences, Osaka University
公開者 (ヨミ)
オオサカ ダイガク ダイガクイン ニンゲン カガク ケンキュウカ キョウイクガクケイ
掲載誌名
大阪大学教育学年報
巻
10
開始ページ
59
終了ページ
74
刊行年月
2005-03
ISSN
13419595
NCID
AN1055404X
URL
http://hdl.handle.net/11094/5807
言語
日本語
DOI
info:doi/10.18910/5807
カテゴリ
紀要論文 Departmental Bulletin Paper
大阪大学教育学年報 / Vol.10
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著者版フラグ
publisher
NII資源タイプ
紀要論文
ローカル資源タイプ
紀要論文
dcmi資源タイプ
text
DCTERMS.bibliographicCitation
大阪大学教育学年報.10 P.59-P.74
DC.title
人権教育の中のアイデンティティ戦略-「語り」の実践コミュニティの再構築に向けて-
DCTERMS.alternative
Identity Strategy of Burakumin in Human Rights Education : Rebuilding Community through Narrative Practice
DC.creator
林嵜, 和彦
DC.creator
Hayashizaki, Kazuhiko
DC.publisher
大阪大学大学院人間科学研究科教育学系
DC.language" scheme="DCTERMS.RFC1766
日本語
DCTERMS.issued" scheme="DCTERMS.W3CDTF
2005-03
DC.identifier" scheme="DCTERMS.URI
http://hdl.handle.net/11094/5807
DC.description
論文
DCTERMS.abstract
本稿では部落出身者のアイデンティティ問題をその教育環境に照らし考察する。大阪府の部落出身者の教育環境は特措法の期限切れに合わせ、同和/解放教育から人権教育へと大きく転換しており、部落出身者が部落問題にっいて知り・学び・語る機会が減少している。その中で部落出身者はどのようなアイデンティティ管理の戦略を採用していくのか。ある部落を事例とし若者5人のインタビューデータの分析からその戦略を検証する。事例分析から得られた知見は以下の通りである。一つ目は、かつては解放子ども会が差異の集団的な気づきに貢献してきたこと。そのために負の烙印化の衝撃が緩衝されていた可能性があるが、今後は解放子ども会の消失のため、差異の認知が被差別の認識に先行する機会の一つが失われる。二つ目は、公の場で部落問題の学習機会が減少しているため、家庭での学習経験が部落出身者のアイデンティティ管理の戦略に与える影響が大きくなっていること。三つ目は、家庭で補償がされない場合ますます多くの部落出身者が部落問題について無知になり、部落問題の社会的隠蔽が促進されること。四つ目は、部落出身者に対する反差別的な役割期待が消えているために、部落出身であることはいつまでも負の属性として留まり続け、それゆえにその属性を「気にしない」こと・忘却することが支配的な言説における最善のアイデンティティ管理の策として普及するということである。烙印を肯定的な意味に読み替えるためにはネットワークが必要だが、本稿は部落出身者にとってのネットワーク資源が減少しているとの警鐘を鳴らすものである。
DC.identifier
info:doi/10.18910/5807
citation_title
人権教育の中のアイデンティティ戦略-「語り」の実践コミュニティの再構築に向けて-
citation_author
林嵜, 和彦
citation_publisher
大阪大学大学院人間科学研究科教育学系
citation_language
日本語
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2005-03
citation_journal_title
大阪大学教育学年報
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citation_issn
13419595
citation_public_url
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