Μαρμάρεος : 『イリアス』の中の輝く世界の一局面を探る

西塔, 由貴子

文芸学研究, 2020, (23), 68-96

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固定URL: https://doi.org/10.18910/98185

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タイトル
Μαρμάρεος : 『イリアス』の中の輝く世界の一局面を探る
One Aspect of Viewing Brightness in the Iliad : Μαρμάρεος and its Transformed Role
Μαρμάρεος　イリアス　ノ　ナカ　ノ　カガヤク　セカイ　ノ　イチ　キョクメン　ヲ　サグル
著者
NRID
1000060411948 1000060411948
著者名
西塔, 由貴子 ; サイトウ, ユキコ ; Saito, Yukiko
抄録
本稿は、継続中の科研費（西洋古典における「光」と「輝き」の表象と色彩表現との相関性に関する研究）の研究課題の一環である。物語に散在する数ある表現の中でも、「光り輝く」や「煌く」（古川 (1989)、691）等と訳されるμαρμάρεοςに焦点を絞り、可能であれば他の表現との比較検討も組み込みながら、μαρμάρεοςが内包する意味や役割を探求する。近年の受容研究や共感覚に対する認識論の研究を踏まえ、「色」だけではなく、「音」と「動き」という要素も組み入れ、陽光の下で光り輝く鮮やかな景色 (e.g., Il. 14. 272; ἅλα μαρμαρέην) を、映画のように鑑賞することを試みてみたい。Μαρμάρεοςのイメージや表象を探り、その各場面の視覚及び音響効果から、詩人の物語作成の意図や技巧を考察するとともに、ギリシア人の「光」に対する感覚——彼らの目に映る色彩——について、筆者の見解を提示する。これは現行の研究課題における挑戦的な視点でもあるため、ギリシア精神の深層の理解をどう深めるかも問題に据えながら、新たな可能性を示唆することが本稿の目的そして展望である。
出版者
文芸学研究会
The Society for Science of literary Art
収録物名
文芸学研究
巻(号)
(23)
ページ
68-96
刊行年月
2020-03-31
言語
日本語
ハンドルURL
https://hdl.handle.net/11094/98185
DOI
https://doi.org/10.18910/98185
PISSN
13460641
NCID
AA11461634
アクセス権
open access
出版タイプ
Version of Record
カテゴリ
紀要論文 Departmental Bulletin Paper
文芸学研究 / 第23号