大阪方言のとりたて形式カテについて

高木, 千恵

阪大社会言語学研究ノート, 2012, 10, 66-77

Number of Access:771（2025-08-16 20:13 Counts）

Identifier to cite or link to this item: https://doi.org/10.18910/23230

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Title
大阪方言のとりたて形式カテについて
オオサカ　ホウゲン　ノ　トリタテ　ケイシキ　カテ　二ツイテ
Creator
NRID
1000050454591 1000050454591
researchmap permalink
takagi-chie takagi-chie
ORCID
0000-0002-4622-2034 0000-0002-4622-2034
CreatorName
高木, 千恵 ; タカギ, チエ ; Takagi, Chie
Subject
カテ
とりたて
累加
聞き手の知識状態
Abstract
本稿では，大阪方言のとりたて形式カテについて，その形態統語的特徴と意味用法を記述した。カテにはカッテという音声的変異があるが意味的には同一であり，それぞれ体言相当形式に直接接続する。ただし疑問語・数量語はカテと共起しにくい。またカテが生起しうる文タイプにも制約があり，平叙文，確認要求文，命令・禁止文には生起するが，質問文，意志・勧誘文には生起しない。カテの基本的意味は「ある共通の特性を持つ要素の集合体に同類のものとして新しい要素を加える」こと，すなわち〈累加〉であり，聞き手の知識状態にかんして二つの使用条件がある；①聞き手の側になんらかの要素群の集合体が設定されていること，②話し手が累加しようとしている要素が聞き手には同類とみなされていないこと。この条件下において，新しい要素をカテでマークして提示することによって，その要素が同類であることを聞き手に伝え，結果として聞き手の知識状態が更新されることになる。
Publisher
大阪大学大学院文学研究科社会言語学研究室
オオサカ ダイガク ダイガクイン ブンガク ケンキュウカ シャカイ ゲンゴガク ケンキュウシツ
Source Title
阪大社会言語学研究ノート
Volume (Issue)
10
Page
66-77
Date of Issued
2012-03
Language
Japanese
Handle URL
https://hdl.handle.net/11094/23230
DOI
https://doi.org/10.18910/23230
NCID
AA11555159
Access Rights
open access
oaire:version
Version of Record
Category
紀要論文 Departmental Bulletin Paper
阪大社会言語学研究ノート / 第10号