大阪方言のトの分析 : 引用のト・条件のト・付帯状況の-ント

高木, 千恵

阪大社会言語学研究ノート, 2023, 19, 58-75

Number of Access:404（2025-06-25 14:20 Counts）

Identifier to cite or link to this item: https://doi.org/10.18910/92433

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Title
大阪方言のトの分析 : 引用のト・条件のト・付帯状況の-ント
オオサカ　ホウゲン　ノ　ト　ノ　ブンセキ　インヨウ　ノ　ト　ジョウケン　ノ　ト　フタイジョウキョウ　ノ　-ント
Creator
NRID
1000050454591 1000050454591
researchmap permalink
takagi-chie takagi-chie
ORCID
0000-0002-4622-2034 0000-0002-4622-2034
CreatorName
高木, 千恵 ; タカギ, チエ
Subject
従属度
肯否の非対称性
アクセント
接語のト
接辞の-ント
Description
研究論文
Abstract
本稿では、大阪方言の「ト」が、引用節、条件節、付帯状況や並列（対比）の節を作る形式として使われることに注目し、節の従属度・述語の肯否・アクセントという3つの観点から次の3点を明らかにした；（a）「引用のト」は南不二男の分類におけるD 類従属節であり、共起する述語の肯否に偏りがなく、低接のアクセントをもつ、（b）「条件のト」はB 類に属すが、否定の条件節に使用が傾き、アクセントは順接である、（c）「付帯状況のト」（および並列のト）はB類のなかでもより従属度が高く、「ント」という形でのみ使用され、アクセントは「ン」で下がる。三者を対照すると、「引用のト」「条件のト」が文終止で不適格になる形とは接続しないのに対して、「付帯状況のト」は文終止での適格性とは無関係に「ント」の形をとる。以上から、接語と分析できるのは「引用のト」「条件のト」であり、「付帯状況のト」は-ントで1 つの接辞と捉えられると結論づけた。
Publisher
大阪大学大学院人文学研究科日本学専攻社会言語学研究室
Source Title
阪大社会言語学研究ノート
Volume (Issue)
19
Page
58-75
Date of Issued
2023-02
Language
Japanese
Handle URL
https://hdl.handle.net/11094/92433
DOI
https://doi.org/10.18910/92433
NCID
AA11555159
Access Rights
open access
oaire:version
Version of Record
Category
紀要論文 Departmental Bulletin Paper
阪大社会言語学研究ノート / 第19号