ユートピア空間としての<家庭> : エレン・ケイ『児童の世紀』の再考察

岡部, 美香

大阪大学教育学年報, 1997, 2, 131-141

Number of Access:748（2025-08-15 20:52 Counts）

Identifier to cite or link to this item: https://doi.org/10.18910/5974

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Title
ユートピア空間としての<家庭> : エレン・ケイ『児童の世紀』の再考察
> Home < as Utopia : Re-examination of Ellen Key's The Century of the Child
ユートピア クウカン トシテノ カテイ エレン ケイ ジドウノセイキ ノ サイコウサツ
Creator
NRID
1000080294776 1000080294776
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read0189052 read0189052
Scopus Author ID
57217148985 57217148985
CreatorName
岡部, 美香 ; オカベ, ミカ ; Okabe, Mika
Abstract
近年、家庭における子ども虐待が、現代社会の病理現象の一つとして問題視されている。この問題に代表されるような家族の変容あるいは解体といった社会的動向のなかで、教育学の領域でも、これまで自然かつ自明のものとみなされていた家庭の教育機能について批判的に検討することが、焦眉の課題として認識されるようになってきた。ここでは、そうした再検討の試みの一つとして、エレン・ケイの『児童の世紀』に焦点を当てる。そこで展開されている彼女の教育論は、「非入間的な学校(あるいは産業社会)」に対する「人間的な家庭」という二項対立の図式を思考の枠組みとしている。このように学校や産業社会の対立項としてく家庭〉が構想される場合、それは利益社会の原理を徹底的に排除した、一種のユートピア空間として描かれることとなる。本稿では、そのようにユートピア化されたく家庭〉における家族関係の構造を、ケイの『児童の世紀』における記述に即して解明することを目的とする。そのなかで、ケイが描いた〈家庭〉のもつ特徴と問題点を考察し、家庭の教育機能について現代のレベルで問い直すための端緒を見いだしたい。
Publisher
大阪大学人間科学部教育学研究室
オオサカ ダイガク ニンゲン カガクブ キョウイクガク ケンキュウシツ
Department of Education, Faculty of Human Sciences, Osaka University
Source Title
大阪大学教育学年報
Annals of educational studies, Osaka University
Volume (Issue)
2
Page
131-141
Date of Issued
1997-03
Language
Japanese
Handle URL
https://hdl.handle.net/11094/5974
DOI
https://doi.org/10.18910/5974
PISSN
13419595
NCID
AN1055404X
Access Rights
open access
oaire:version
Version of Record
Category
紀要論文 Departmental Bulletin Paper
Annals of Educational Studies, Osaka University / Vol.2